原作者
1960年4月21日生まれ。ニューヨーク在住のコラムニスト。
名門女子大学バーナード・カレッジ卒業後、「エスクワイア」「USAトゥディ」「ニューヨーク」等の各誌を経て、現在はオンライナニュースサイトMSNBC.comで有名人のゴシップ記事を連載している。夫は作家のジョン・テイラー。「The Glass Castle」は270万部以上を売り上げ、今世界中で読まれている。
時が過ぎるうちに、両親から得た純粋な愛情の素晴らしさは、どんな家族にも存在し、全ての家族に物語があるということをより強く思うようになったの。私を楽観的すぎると非難する人もいるけれど、そうやって私たち兄弟は大変な時期を乗り切って、喜びを探してきたのよ。そうじゃなきゃ死んでいたかもしれないわ。だから私は自分たちの話を発表することにしたの。どうやって私たちが試練をくぐり抜けることができたのかということを共有できれば、自分でもやれるって感じられるでしょ?
今までにも映画化の話はあったけれど、全然進まなかったの。私が書いた本は映画には向かいないとアドバイスを受けたこともあった。でも、ある日、奇跡が起こったの。プロデューサーのギル・ネッターが全てのことを成し遂げてくれたのよ。私は、ギルとデスティン・ダニエル・クレットン監督を全面的に信頼したわ。この物語は全体的に暗い感じにすべきじゃないと常々思っていたんだけど、一方で、取り乱した時代もかき消して、全体的に軽い感じにしたくはなかったの。デスティンはその両方を織り交ぜてくれたわ。
皆、自分のキャラクターをちゃんと理解しようと、とても熱心だったわ。撮影前に彼女たちが聞いてきた質問は、すごく核心をついていて驚かされたの。台本から逸れた時でさえ、いかにも両親が言いそうなことのように聞こえたのよ。考察の深さと心的な理解、愛情を持って私の家族になり切ってくれたこと、そして欠点だらけの家族なのに愛してくれたことに、とても感動したわ。
セットでウディ・ハレルソンが製図台で作業を始めるシーンがあって、彼を見て息が止まったわ。その仕草といい、姿勢といい、顔の表情といい、“なんてこと?彼は父を蘇らせたわ”ってね。(ジャネット役の)ブリーと家を出ていくことについて、激しいやり取りをするシーンでは、自分の思い出と重なって、心が引き裂かれる思いがしたわ。ウディがとても深くこの恐ろしく複雑な男の痛みや傷、そして愛情を理解していると感じられて、本当に幸運だったと思う。
自分の家族のことを考えながら映画館を出てきてくれたら、すごく嬉しいわ。