映画『タイトル』 NEWS

2023.03.30
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坂口「観る人の心を豊かにする作品」  3月27日(月)完成報告イベントレポート

3月27日(月)都内にて完成報告イベントが行われ、坂口健太郎さん、齋藤飛鳥さん、市川実日子さん、伊藤ちひろ監督が登壇しました。

主人公・未山役の坂口さんは「言語化して伝える作品が多い中で、余白を大切にしてあえて説明を排している作品。それを投げかけた時に受け取ってくれた皆さんの中に何が生まれるのか、楽しみです」と劇場公開後の反響に期待を寄せていました。

また坂口さんが出演した映画『ナラタージュ』の脚本家でもある伊藤監督に「その時から可能性のある面白い役者さんだと思った。坂口さんを撮りたかった」と言われた坂口さんは「とても光栄で役者冥利に尽きますね」と喜色満面の様子。さらに伊藤監督から「捉えどころのないところや、目の前のすべてを受け入れてしまうようなところ」が主人公・未山のイメージに合うと指摘されると「演じていてドキッとするようなところもあって、ちょっとずつ自分の本質がバレているなと思うこともあった」と打ち明けていました。

未山の元恋人・莉子役の齋藤さんは、乃木坂46卒業後初の映画出演。司会から「乃木坂46卒業後…」などと話を振られた瞬間、市川さんが反応して「その質問はNGでお願いします!」と冗談めかして齋藤さんの緊張をほぐしていました。さらに齋藤さんが「乃木坂46の私とも違うし、そんなにファンの人が喜ぶような役ではないかもしれない…」と解説すると、坂口さんは「いやいや、嬉しいはずだよ?その姿を見たいお客さんもいるだろうし、素敵な役ですから」、市川さんは「あんなことをこんなことを…ねえ?」とフォロー。改めて齋藤さんは「私のファンやアイドルのファンは先を考えて深読みをするのが上手な賢いファンばかりなので、そういう方々には面白がってもらえるかも」とアピールしていました。

伊藤監督はそんな齋藤さんについて「目が離せないような存在感があり、作品に出ていると目で追ってしまうような人。時が止まって年を取らなそうなイメージも莉子らしい」と講評。齋藤さんは撮影期間を振り返り、「役作りの方法もわからなかったので、準備をしていったというよりも、監督の言うことを咀嚼してそれをどのように形にしていくか。何かを持って行くのではなく、監督について行きました。演じる上では莉子ちゃんを意識していたのが半分と、自分の素が半分だった」と打ち明けていました。

未山と暮らす恋人で看護師の詩織役・市川さんは「(坂口さんとの)撮影中のカメラには映っていない合間の関係性が反映される作品だと思ったので、(坂口さんと私の)心地よい関係性が見えるよう意識していました」と回想。娘役の磯村アメリちゃんについては「ユーモアのある面白い子で、可愛らしいものが好きそうなのに妖怪が大好き。目玉おやじの絵を描いてくれた」とすっかり打ち解けた様子で、伊藤監督は「市川さんは日常を豊かに生きられているような方で、撮影中も沢山のアイデアを生み出してくれた。そのすべてが好きです」と人柄に惚れていました。

役の設定上、アメリちゃんと遊ぶことはなかったという齋藤さんでしたが「私は(坂口さんと市川さんがアメリちゃんと)遊ぶのを見ていることが多かったけれど、おしゃべりや3人で遊んでいる姿が凄く綺麗だったからこそ、これを体験できて良かったと思った」と話すと、市川さんは今にも泣きだしそうな顔で「映画の経験が少ないと言っていたので、(坂口さんと)2人で飛鳥ちゃんにとってこの映画が良い経験になって欲しいと話していた」と明かし、坂口さんも「嫌にならないで欲しいと思っていた」と先輩俳優として気にかけていたことを告白。すると齋藤さんは「そうだったんですね!」と2人の気配りに感謝するも、坂口さんと市川さんがオーバーに目頭を押さえる芝居を始めたことから、さすがの齋藤さんも「…これ誰が止めるんですか!?」と困惑気味にツッコミを入れていました。

最後に、坂口さんは「一つ一つのシーンを丁寧に撮って、みんなでシーンの正解を探りながらキャラクターを作っていった特別な作品です。観終わった後にたくさんのことが語れる作品であり、観る人の心を豊かにもする作品。登場人物それぞれの感情の機微や変化を大きなスクリーンで観てほしいです」と呼び掛けていました。

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