2024.12.23
最新情報
第54回 ロッテルダム国際映画祭への正式出品が決定いたしました

『海の沈黙』が、 2025年1月30日よりオランダ・ロッテルダムで開催される第54回ロッテルダム国際映画祭に正式出品されることが決定致しました。同映画祭は1972年に始まり、カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭などと並ぶ重要な国際映画祭とされる映画祭です。『海の沈黙』は、今年各国で注目を集めた作品で構成される「Limelight」部門へ選出されました。原作・脚本の倉本聰さん、若松節朗監督、本木雅弘さんから、映画祭出品についてのコメントが寄せられましたのでご紹介いたします。

[倉本聰/原作・脚本 コメント]
60余年前日本の美術界をゆるがす大事件があった。鎌倉時代の名作といはれ国の重要文化財に指定されていた古い壷が、実は現代の作家のものと判り、文化財指定をとり消されたのである。権威づけが消えると美の価値も変るのか。これは一生を賭してその理不尽に挑んだ一人の贋作者の斗いの物語である。

[若松節朗/監督 コメント]
人類共通の価値基準は、(真.善.美)です。この三つの概念の中で美だけは絶対的なものだと倉本聰さんは映画のテーマにしました。ルーブル美術館で観たミロのビーナスやモナリザは確かに美しかった。そして感動した。この感覚は誰しもが持つもので世界中の人々を惹きつけて止まないだろうと思う。美しいものは誰に対しても美しく揺るぎないものだと考える。美と言うものの永遠性.絶対性を縦糸に人間の愛情を絡ませて紡いだ織物の様な映画が出来たと思います。この美しい映画を世界中の人達に観て頂けたらとても幸せです。
最後に、ロッテルダム国際映画祭にご招待下さり有り難うございました。

[本木雅弘/主人公・津山竜次役 コメント]
ロッテルダム国際映画祭への出品を大変嬉しく思います。
画家役というだけで烏滸がましいですが、それぞれに劇的で、光を操り、美を追求したオランダの三大画家、フェルメール、レンブラント、ゴッホを生んだ、彼の地で上映される機会を想像するだけで心が震えます。
若松監督の挑戦、倉本さん特有の語り口と日本のエキゾチズムに新鮮な奥行きを感じていただけたらと期待しております。

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