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第37回東京国際映画祭 主要三冠の快挙!
11月6日、東京・有楽町のTOHOシネマズ日比谷にて、第37回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが行われ、映画『敵』の長塚京三さんが最優秀男優賞、吉田大八監督が最優秀監督賞、そして最高賞にあたる東京グランプリ/東京都知事賞を見事受賞、主要3冠の快挙となりました!
長塚京三さんの79歳での最優秀男優賞受賞は、東京国際映画祭史上最高齢での受賞となります。
最優秀男優賞の発表には、本映画祭 コンペティション部門の審査委員長を務めた香港の俳優トニー・レオンさんがプレゼンターとして登壇。
「スクリーンに登場したその瞬間から、その深み、迫真性で私たちを魅了しました」と絶賛の講評と共に、壇上に登場した長塚さんにトロフィーを手渡しました。
長塚さんは、2日前の舞台挨拶から間もない発表だったことに触れ、「あまり急なことで、びっくりしてまごまごしています」とコメント。その上で「敵という映画に出させていただいて、これは歳をとってそしてひとりぼっちで助けもなく敵にとりこめられてしまうという話なんですけれども、結構味方もいるんじゃないかと気を強くした次第です。もうぼつぼつ引退かなと思っていた矢先だったので、うちの奥さんは大変がっかりするでしょうけど、もうちょっと、ここの世界でやってみようかなという気にもなりました。」と作品に触れながら受賞の喜びを明かし「東京国際映画祭、ありがとう。味方でいてくれた皆さん、どうもありがとう。」と観客に感謝を伝えました。
続いて発表された最優秀監督賞を受賞した吉田監督は、「この小さな映画を誕生から旅立ちまで見送ってくれている全てのスタッフ、俳優の皆さんに心から感謝します。まだ自分がいい監督かということに自信は持てませんが、間違い無く皆さんのおかげでこの映画はいい映画になったと思っています」と感謝と共に、本作への自信を滲ませました。
最後に発表された本映画祭の最高賞にあたる、東京グランプリ/東京都知事賞の発表では、再び審査委員長のトニー・レオンさんが壇上に登場。「本当にこの素晴らしい映画、心を打ちました。知性、ユーモアのセンス、人生の様々な疑問に我々は皆苦戦するのですが、本当に素晴らしいタッチで、シネマを感情的な形のものとして、全て完璧に仕上げたと思っております。エレガントで、新鮮な映画表現」と映画『敵』を絶賛。
再び長塚さんと舞台に登壇した吉田監督は「味方も意外と多いと気づくことができてよかったです。僕も長塚さんも皆さんの敵であり、同時に味方でありたいと思っている」と話し、会場に向けて改めて感謝を伝えました。