ionicons-v5-m
予告編
特報

NEWS

市子(杉咲 花)は、恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。
長谷川が行方を追い、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていくと、
切なくも衝撃的な事実が次々と浮かび上がる…。
市子の人生を狂わせた悲しき宿命。
名前を変え、人を欺き、社会から逃れるように生きてきた。
なぜ、彼女はこのような人生を歩まなければならなかったのか ——。
原作は、監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品でもあり、サンモールスタジオ選定賞2015では最優秀脚本賞を受賞した「川辺市⼦のために」。観客から熱い支持を受け再演された⼈気の舞台を映画化。
痛ましいほどの過酷な家庭環境で育ちながらも、「生きること」を諦めなかった川辺市子を演じるのは杉咲 花。
抗えない境遇に翻弄された彼女の壮絶な半生を、凄まじい熱量で体現。芝居を超えて役を生き抜く姿を鮮烈に観る者の心に焼き付ける。
市子が3年間一緒に暮らしていた恋人・長谷川を演じるのは若葉竜也。——さらには、共演陣に、森永悠希、渡辺大知、宇野祥平、中村ゆりらが名を連ね、市子の底知れない人物像や過去が第三者の目線から描かれていく。どのような環境下であっても、自分の“存在”と向き合い続けたひとりの女性の生き様が、あなたの心を打ちのめす。見逃してはならない唯一無二の衝撃作が誕生した。

STORY

川辺市子(杉咲 花)は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川義則(若葉竜也)からプロポーズを受けた翌日に、突然失踪。途⽅に暮れる⻑⾕川の元に訪れたのは、市⼦を捜しているという刑事・後藤(宇野祥平)。後藤は、⻑⾕川の⽬の前に市子の写真を差し出し「この女性は誰なのでしょうか。」と尋ねる。市子の行方を追って、昔の友人や幼馴染、高校時代の同級生…と、これまで彼女と関わりがあった人々から証言を得ていく長谷川は、かつての市子が違う名前を名乗っていたことを知る。そんな中、長谷川は部屋で一枚の写真を発見し、その裏に書かれた住所を訪ねることに。捜索を続けるうちに長谷川は、彼女が生きてきた壮絶な過去と真実を知ることになる。

CAST PROFILE

杉咲 花 川辺市子役
恋人の前から忽然と姿を消した女性。想像を絶する壮絶な過去を持つ…。
PROFILE
1997年生まれ、東京都出身。『湯を沸かすほどの熱い愛』(16/中野量太監督)で第 40 回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞 をはじめ、多くの映画賞を受賞。「とと姉ちゃん」(16/NHK)でヒロインの妹を演じ、「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」 (18/TBS)では連続ドラマ初主演を果たす。その後、NHK 連続テレビ小説「おちょやん」(20-21)と「恋です!〜ヤンキー君と白杖 ガール〜」(21/NTV)で第 30 回橋田賞新人賞を受賞。近年の主な出演作に『十二人の死にたい子どもたち』(19/堤幸彦監 督)、『青くて痛くて脆い』(20/狩山俊輔監督)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21/三池崇史監督)『99.9-刑事専門弁護士 -THE MOVIE』(21/木村ひさし監督)、『大名倒産』(23/前田哲監督)、『杉咲花の撮休』(23/WOWOW)などがある。今後も『法廷遊戯』(11月10日公開)、『片思い世界』(24年公開予定)などが待機中。
COMMENT
この役を託してもらえたことに今も震える思いです。
市子の、人生に関わった去年の夏。
撮影を共にした皆さまと、精根尽き果てるまで心血を注いだことを忘れられません。
その日々は猛烈な痛みを伴いながら、胸が燃えるほどあついあついものでした。
あなたやあなたのすぐ隣にいる人へ
この映画が届いてほしい。
彼女の息吹に手触りを感じられることを願っています。
若葉竜也 長谷川義則役
市子と3年間一緒に暮らしていた恋人
若葉竜也 長谷川義則役
市子と3年間一緒に暮らしていた恋人
PROFILE
1989年生まれ、東京都出身。2016年、第8回 TAMA映画賞・最優秀新進男優賞を受賞。作品によって違った表情を見せる幅広い演技力で数多くの作品に出演。若きバイプレーヤーとして評価を高める。映画『葛城事件』(16/赤堀雅秋監督)での鬼気迫る芝居で注目を集め、『愛がなんだ』(19)や『街の上で』(21)など今泉力哉監督作品で欠かせない存在に。今後も『愛にイナズマ』(10月27日公開)、主演映画『ペナルティループ』(24年3月公開予定)が待機中。杉咲花とは、連続テレビ小説「おちょやん」(20/NHK)、『杉咲花の撮休/第2話・ちいさな午後』(23/WOWOW)などで共演している。
COMMENT
この映画を軽薄に人間をカテゴライズして「わかっている」と安心したがる人に観て欲しいです。
この映画が寂しくて寂しくて頭がおかしくなりそうなひとりぼっちの誰かに届いてほしいです。
森永悠希 北秀和役
市子の高校時代の同級生
森永悠希 北秀和役
市子の高校時代の同級生
PROFILE
1996年生まれ、大阪府出身。子役として活動を始め、映画『しゃべれども しゃべれども』(07/平山秀幸監督)の村林優役を好演。以後も順調にキャリアを重ね、『ちはやふる』三部作(16~18)の机くんこと駒野勉役で存在感を発揮。近年の主な出演作に「今際の国のアリス」(20/Netflix)、「真相は耳の中」(22/テレビ東京系)、「王様に捧ぐ薬指」(23/TBS系)、「ドロップ」(23/WOWOW)など多数。2023年NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に股野義夫役で出演。
COMMENT
「本当にこれでよかったのか」「別の方法はなかったのか」登場人物たちにそんな思いを馳せながら、
完成した作品を観させていただきました。撮影中も似たような自問自答を繰り返しながら演じていましたが、
自分のあり方において大切な時間だったと思っています。参加できて光栄でした。
渡辺大知 小泉雅雄役
ソーシャルワーカーで市子の母・なつみの元恋人
渡辺大知 小泉雅雄役
ソーシャルワーカーで市子の母・なつみの元恋人
PROFILE
1990年生まれ、兵庫県出身。バンド・黒猫チェルシー(現在は活動休止中)のボーカルとして活動する一方、映画『色即ぜねれいしょん』(09/田口トモロヲ監督)で主演デビュー。1作ごとに俳優としての評価を高め、『勝手にふるえてろ』(17/大九明子監督)やドラマ「べしゃり暮らし」(19/テレビ朝日系)、主演を務めた「イタイケに恋して」(21/YTV)など出演作は多岐に渡る。近年の主な出演作に「泳げ!ニシキゴイ」(22/日本テレビ系)、映画『ノイズ』(22/廣木隆一監督)、「それってパクリじゃないですか?」(23/日本テレビ系)、「季節のない街」(23/ディズニープラス)など。2024年度NHK大河ドラマ「光る君へ」に藤原行成役で出演。
COMMENT
脚本をいただいた時、その熱量に驚かされました。読んでる文字すら重さを持っているような、一言一言丁寧に記されていて、心を動かされました。
この映画には、人間としてのささやかな幸せや「願い」を持つことすら困難で、どうにも行き場を失ってしまったひとたちの姿が切実に描かれています。
その熱量をぜひ劇場でご覧ください!
宇野祥平 後藤修治役
市子を捜索中の刑事
宇野祥平 後藤修治役
市子を捜索中の刑事
PROFILE
1978年生まれ、大阪府出身。2000年に俳優デビュー。キャリアを重ねるごとに存在感あるバイプレーヤーとして名を馳せる。映画『罪の声』(20/土井裕泰監督)の壮絶な半生をおくる生島聡一郎役で「第96回キネマ旬報ベスト・テン」助演男優賞をはじめ、各方面で称賛を得た。近年の出演作に、映画『ビリーバーズ』(22/城定秀夫監督)、『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』(23/内田英治監督・片山慎三監督)、ドラマ「あなたがしてくれなくても」(23/CX)など。2023年NHK連続テレビ小説「ブギウギ」にゴンベエ役で出演。
COMMENT
初めての戸田組、若葉さんとの共演、とても良い時間でした。
僕自身映画を観る時は事前情報がない真っ白な状態で観たいのですが、
ただ一つ言うならば、杉咲さん演じる市子を見て、人間そのものがミステリーなんだと改めて気づかされました。
中村ゆり 川辺なつみ役
市子の母親
中村ゆり 川辺なつみ役
市子の母親
PROFILE
大阪府出身。歌手活動を経て、2003年に俳優デビュー。映画『パッチギ!LOVE&PEACE』(07/井筒和幸監督)のヒロイン・李慶子役で脚光を浴びる。その後も映画、ドラマ、舞台と多岐に渡って活躍。近年の主な出演作に「今夜はコの字で」(20・22/TX)、「ただ離婚してないだけ」(21/テレビ東京)、「クロサギ」(22/TBS)、映画『窓辺にて』(22/今泉力哉監督)、『母性』(22/廣木隆一監督)など多数。2024年に劇場版公開および時代劇専門チャンネルで新作ドラマが放送される「鬼平犯科帳」シリーズが待機中。
COMMENT
2015年に舞台「川辺市子のために」を拝見し、彼女の人生の複雑さに、同じように苦しみ、そして抱きしめてあげたくなりました。
戸田監督と共に考え話している中で、この作品への熱い想いが自然と湧き上がりました。
完成した市子を観て、悲しみや孤独の中にいて、誰からも見つけてもらえない人へ、手が差し伸べられますようにと、この映画の中に願いました。
中田青渚 吉田キキ役
市子の昔の友人
中田青渚 吉田キキ役
市子の昔の友人
PROFILE
2000年生まれ、兵庫県出身。2014年、オーディションを経て芸能界へ。映画『街の上で』(21/今泉力哉監督)のヒロイン・城定イハ役で注目を集める。2022年には人情時代劇「善人長屋」(NHK BSプレミアム・BS4K)で連続ドラマ初主演。近年の主な出演作に「ここは今から倫理です。」(21/NHK)、『うみべの女の子』(21/ウエダアツシ監督)、「だが、情熱はある」(23/日本テレビ系)、連続テレビ小説「らんまん」(23/NHK)など。
COMMENT
吉田キキ役を演じさせていただきました中田青渚です。
キキは自分の夢を持っていて前向きで、市子にとって希望となるような女性です。
私は数日間参加させていただきましたが、ひとつひとつのシーンをとても大切に丁寧に撮影している現場でした。
1人でも多くの人にこの作品が届くといいなと思っています。
石川瑠華 北見冬子役
失踪した市子と接触していた女性
石川瑠華 北見冬子役
失踪した市子と接触していた女性
PROFILE
1997年生まれ、埼玉県出身。大学在学時に戸田彬弘監督が代表を務める「チーズfilm」で芝居を学び、俳優活動を開始。映画「イソップの思うツボ」の主役・亀田美羽役にオーディションで選ばれ、脚光を浴びる。主な出演作に『13月の女の子』(20/戸田彬弘監督)、『猿楽町で会いましょう』(21/児山隆監督)、『うみべの女の子』(21/ウエダアツシ監督)、ドラマ「君のことだけ見ていたい」(22/Hulu)、「犬と屑」(23/MBS)など。
COMMENT
冬子という役をいただいた時とても嬉しくて、この先自分がどうなってもいいからこの冬子だけは演じきりたいと強く思いました。
簡単に理解できないものや不安定で掴めないものを信じることはとても難しいのだと思います。
『市子』という映画は、そういう人達を掴み切ることなく、ただただ切実に信じて描いた戸田監督の姿勢がそのまま映された映画のように感じました。この映画が届くべき人に届いて、今もきっと強く生きている市子が少しでも救われればいいなと思います。是非劇場で観ていただけたら嬉しいです。
倉 悠貴 田中宗介役
市子の最初の恋人
倉 悠貴 田中宗介役
市子の最初の恋人
PROFILE
1999年生まれ、大阪府出身。2019年、俳優デビュー。池田エライザが初監督を務めた映画『夏、至るころ』(20)に大沼翔役で主演、話題を呼ぶ。以後も『スパゲティコード・ラブ』(21/丸山健志監督)や『衝動』(21/土井笑生監督)、ドラマ「犬と屑」で主演、ドラマ「生き残った6人によると」(22/MBS・TBS)や映画『窓辺にて』(22/今泉力哉監督)などでも印象深い芝居を見せる。また、『禁じられた遊び』(9月8日公開/中田秀夫監督)、『こいびとのみつけかた』(10月27日公開/前田弘二監督)、『OUT』(11月17日公開/品川ヒロシ監督)が公開待機中。
COMMENT
出演が決まって光栄でした。
実際に映画を観て、本当にフィクションなのか疑うほどのパワーにとにかく圧倒されました。
市子が懸命に生きる様子を是非観てください。公開が楽しみです。
大浦千佳 山本さつき役
市子の幼馴染
大浦千佳 山本さつき役
市子の幼馴染
PROFILE
1988年生まれ、大阪府出身。少女期、宝塚歌劇団観劇をきっかけに演劇に興味を持ち、近畿大学文芸学部で舞台芸術を専攻。大学卒業後に上京し、「座・高円寺 劇場創造アカデミー」で学ぶ。2015年、劇団チーズtheaterの旗揚げ公演「川辺市子のために」で初主演を務める。以降、舞台、映画、TVドラマなど幅広く活躍中。2022年NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で、合コン好きのツンデレ従業員・山田紗江役を演じ注目を集める。チーズtheaterの作品にはほぼ名を連ねている。
COMMENT
戸田監督の代表作でもある舞台「川辺市子のために」が、『市子』となり映画となった。
舞台版は、市子に関わった人たちが「市子」の存在を語る構成、そう、市子を探していた。
映画『市子』の中に、ずっと探していた、ずっと会いたかった市子がそこにいる。それだけで胸が熱くなるし、市子が笑顔になるだけで泣けてくる。
こんなに主人公を抱きしめたくなる映画は無いと思う。

STAFF PROFILE

監督 戸田彬弘
PROFILE
1983年生まれ。奈良県出身。チーズfilm代表取締役。チーズtheater主宰。日本劇作家協会会員。映画監督、脚本家、演出家として活動。2014年に『ねこにみかん』で劇場デビュー。代表作は、映画『名前』(18)、『13月の女の子』(20)、『僕たちは変わらない朝を迎える』(21) 、『散歩時間~その日を待ちながら~』(22)などが有り、国内外の映画祭で受賞。舞台では、「川辺市子のために」がサンモールスタジオ選定賞2015最優秀脚本賞を受賞。ほか、チーズ theater 全作品の作・演出を担当。外部演出は、大竹野正典作「黄昏ワルツ」、横山拓也作「エダニク」、花田明子作「鈴虫のこえ、宵のホタル」、松田正隆作「海と日傘」など。近年は、佐久間宣行が企画、根本宗子が脚本を担当したsmash.配信ドラマ「彼の全てが知りたかった。」(22)を監督。舞台「ある風景」(23)が日本劇作家協会プログラムとして上演された。
COMMENT
僕が少年期に生きた1990年代。
大人になった今振り返ると、少年時代には気づけなかった闇が近くにあったように思います。
本作は、1人の女の子である「川辺市子」を、彼女と関わった人達の証言から、その人生を浮かび上がらせました。
偽りが多い世の中で、いつの時代も確かな他者を見つけるのは困難です。
多くの他者から見える印象で一人の人間を見つめ、見えてきたものとどう向き合うか。
それが現実的な他者との距離であり、接点だと思っています。
彼女の取った行動や、彼女の境遇。それを見つめたこの映画を観て「市子」をどう感じて頂けるのか…
色んな感想を聞きたいです。そして、議論をして貰えたらこの上なく幸せです。
その大切な役を、杉咲花さんに託しました。杉咲さんにお渡しするのが僕の願いでした。
捉えようの難しい脚本の中に居る「市子」が、杉咲さんの圧倒的な感性とエネルギーによって可視化され、顕在化されていきました。
撮影現場のその興奮を忘れられません。
市子は、僕たちの生きる世界線の地続きに、確かに生きている。そう思うのです。
沢山の人に、確かなことが届くことを期待しています。
脚本 上村奈帆
PROFILE
日本映画学校卒業後、映画美学校脚本コースを経て脚本家・映画監督として活動。
主な作品として『蒼のざらざら』(14)、『書くが、まま』(18)、『根矢涼香、映画監督になる。』(19)など。2023年放送のドラマでは「夫を社会的に抹殺する5つの方法」(23/TX)、「僕らの食卓」(23/BS-TBS)、「カメラ、はじめてもいいですか?」(23/BS東急)などで脚本・監督を務めた。また、篠原哲雄監督作品『ばぁちゃんロード』(18)の脚本を、マンガ「ザッケン!」では原作を担当するなど、フィールドは多岐に渡る。
撮影 春木康輔
PROFILE
大阪の設計コンサルタント会社に勤めていたが、映像制作を志し上京する。
日活芸術学院卒業後、2009年よりフリーランスの撮影助手として活動開始。
主な撮影作品に『どんずまり便器』(12/小栗はるひ監督)、『岬の兄妹』(19/片山慎三監督)、ドラマ「本気のしるし」(19/メ〜テレ)、『藍に響け』(21/奥秋泰男監督)、『幕が下りたら会いましょう』(21/前田聖来監督)、『うかうかと終焉』(23/大田雄史監督)など。 戸田監督とは初期の代表作『ねこにみかん』(14)の頃から撮影助手で参加しており、撮影技師として『13月の女の子』(20)、『僕たちは変わらない朝を迎える』(21)、『散歩時間~その日を待ちながら~』(22)に続いてのタッグとなる。
照明 大久保礼司
PROFILE
中央大学在学中から松岡孝典監督と組んで、自主映画を制作。大学卒業後、若松孝二監督や白石和彌監督の作品で照明技師としてキャリアを積む。
主な照明作品に『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』(08/若松孝二監督)、『キャタピラー CATERPILLAR』(10/若松孝二監督)、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(10/白石和彌監督)、『MOTHER マザー』(20/大森立嗣監督)、『グッバイ・クルエル・ワールド』(22/大森立嗣監督)、『まくをおろすな!』(23/清水順二監督)など。戸田監督作品への参加は『13月の女の子』(20)、『散歩時間~その日を待ちながら~』(22)に続いて3作目。
録音・整音 吉方淳二
PROFILE
『ルナの子供』(09/鈴木章浩監督)で録音技師としてデビュー。録音/整音、MA、音響効果などを担当する音のスペシャリスト。
主な作品に『ほとりの朔子』(13/深田晃司監督)、『おんなのこきらい』(15/加藤綾佳監督)、『淵に立つ』(16/深田晃司監督)、『はらはらなのか。』(17/酒井麻衣監督)、『君は永遠にそいつらより若い』(21/吉野竜平監督)、『この子は邪悪』(22/片岡翔監督)など。戸田監督とは『名前』(18)、『13月の女の子』(20)に続いてのタッグ。
美術 塩川節子
PROFILE
2011年『新世界の夜明け』(リム・カーワイ監督)で映画美術を担当。
主な作品に『ソウル・フラワー・トレイン』(13/西尾孔志監督)、『Dressing Up』(15/安川有果監督)、『光』(17/河瀬直美監督)、『Vision』(18/河瀬直美監督)、『朝が来る』(20/河瀬直美監督)、『再会の奈良』(22/ポンフェイ監督)、『私を判ってくれない』(22/近藤有希監督、水落拓平監督)など。
2022年、『PLAN75』(早川千絵監督)ではQCINEMA International Film Festival にてArtistic Contribution Award を受賞。戸田監督とは、『ねこにみかん』(14)以来のタッグとなる。
音楽 茂野雅道
PROFILE
日本大学芸術学部映画学科卒業。映像のための音楽を追求。
1990年、松岡錠司監督『バタアシ金魚』で映画音楽家デビュー。
主な作品に河瀬直美監督『萌の朱雀』(97)、『殯の森』(07)、蜷川幸雄監督『蛇にピアス』(08)、松永大司監督『トイレのピエタ』(15)、笹谷遼平監督『山歌(サンカ)』(22)、工藤将亮監督『遠いところ』(23)など。
戸田監督作品への参加は『名前』(18)、『13月の女の子』(20)、『僕たちは変わらない朝を迎える』(21)、『散歩時間』(22)に続く5作目。『市子』の原作戯曲、戸田彬弘作演「川辺市子のために」18年再上演版でも音楽を担当。
原作
原作
映画『市子』の原作は、サンモールスタジオ選定賞2015において最優秀脚本賞を受賞した舞台「川辺市子のために」。2015年8月に監督の戸田彬弘が率いるチーズtheaterの旗揚げ公演作品として新宿のサンモールスタジオにて上演され、全席予約発売時点にて完売という人気の舞台作品。劇場からの依頼、観客からの熱い要望を受け2度再演されている。
無駄な装置を置かず、言葉の力、役者の肉体、照明によって区切られた空間構成で創られた世界は、演劇ならではの表現にも関わらず、映画的だと評される。

COMMENT

(敬称略・順不同)
戸田監督の演出が独特で面白い。
ミステリーな展開で目を離せない作品だが、人間の存在自体がそもそも不確かでミステリーなのではないか?と
自問自答せざるをえなくなる。
生きるとはそもそも何なのだろう?
事件や犯罪を超えた人間の生きる「光」のようなものを感じるのは私だけだろうか?
杉咲花という役者の存在感がすさまじい。
その底にあるユニークな明るさが、底知れぬ痛みを持った孤独を救っている。
渡辺えり
(劇作家/演出家/俳優)
本当に悲しい人って、湿っぽいどころかカラッカラなんやなぁ。
市子もさることながら、長谷川。
夏の蒸し蒸し。
なのに湿気はなく、乾いて乾いてヒリヒリした。
トータス松本
(ウルフルズ)
人にはそれぞれの地獄があり
本当の闇も光も本人しかわからない。
その闇の濃さと合間からきらめく光の切なさ
すべてを内包した市子の笑顔が頭から離れない。
杉咲花さん、圧倒的でした。
佐久間宣行
(テレビプロデューサー)
市子を生き抜いた杉咲花と
市子に出会った我々観客と
市子の面影を宿す当事者が
線で繋がる、という第一歩。

この先、独りにはさせない。
分断の暗闇を物語で照らす
映画の責務を改めて想った。
SYO
(物書き)
この世界には、存在すら知られていない人間インビジブルピープルがどれほどいるのだろうか。
杉咲花によって体現された、絞り出すような川辺市子の魂の叫びを、
祈りを込めて、ひたすら受け止めた。
立田敦子
(映画ジャーナリスト)
海外の映画祭関係者と話すと「日本映画は身の回りの話で完結しているものが多く、社会が見えない」という声をよく聞く。
『市子』はそうではない日本映画が確実に存在することを示している。
杉咲花の抜群の演技は今年の様々な女優賞の最有力候補となることは間違いない。
市山尚三
(東京国際映画祭 プログラミング・ディレクター)
この映画は、まさに主人公の『市子』という存在そのものに関する映画だ。私たちは市子の過去を辿ってゆくにつれ、その境遇を理解するだけでなく、同時に、彼女を心から抱きしめてあげたい気持ちに駆られる。
ナム・ドンチョル
(釜山国際映画祭 プログラム・ディレクター)
日本発、世界に届けたいストロングスタイルの名作。 存在と制度をめぐる重厚なミステリードラマ映画として『羅生門』があり、『砂の器』があり、『市子』がある。戸田彬弘監督とそのチームに最大の敬意を!
森 直人
(映画評論家)
自分を消すこと。自分を捨てること。それが「市子」に残された唯一の生きる道。どうして?なぜ!
脚本も演出もキャスティングも全てが〈別格〉のヒューマンミステリーの秀作である。
北川れい子
(映画評論家)
もしかしたら、市子とあなたは街中ですれ違ったことがあるかもしれない。
あるいは、市子は学校やオフィスであなたの隣の席にいたかもしれない。
誰でもあって、誰でもない。
スクリーンの中でそんな市子を生き抜いてみせた、杉咲花の「優しさ」に震えた。
宇野維正
(映画ジャーナリスト)
近くにいるのに、遠くに感じる。
遠くにいるのに、声も匂いも身近。
杉咲花が、言葉にできない笑みを浮かべる。
市子が、沈黙の叫びをあげる。
ふたりの女が通り過ぎ、残像がこびりつく。
忘れない。忘れられない。
相田冬二
(Bleu et Rose/映画批評家)
名前や肩書きは、必ずしもある人間の存在証明を示すものだとは限らない。
己が“誰か”であること、社会が認識することの意味を、市子の存在は我々に問いかけている。
松崎健夫
(映画評論家)
圧巻の杉咲花。
幾重にも重ねた人物像の根底に心の軸を垣間見せる、
杉咲花の卓越した演技が物語を牽引し、真実の輪郭を捉えきれない観客を翻弄する。
ヤングケアラー問題や社会制度の隙間を横切りながら描くのは、
この苛烈な時代を生き抜くための、哀しくもしなやかな態度。
中井 圭
(映画解説者)
『市子』という極めてシンプルなタイトルに惹かれ、本篇を観てみたら、
とんでもなく厄介な〈市子的世界〉の迷宮譚が待っていた。
僕はまだそこから抜け出せられず、そして未だ「市子とは何なのか」をあれこれと考え続けている。
轟 夕起夫
(映画評論家)
“ぼく”や“あなた”はこんなにも不確かで危ういものなのか。
必死に“市子”にしがみつく彼女に対して、
“わたし”は感動して涙を流すと同時に“他者”であるという事実に安堵した。
太田千尋
(テアトル新宿 営業)
それぞれの記憶の中に生きる、断片的な市子とはいったい何者だったのか。
正解を探さずとも目の前にいる“市子”それだけで充分なのに
「逃げてはいけいない」理由はなく、その存在に片時も目が離せない。
小川賢人
(アップリンク吉祥寺 支配人)
劇中、市子は逃げ続ける。
突き抜けるほど青い空の下、その歩行はポツンとひとりで寄る辺ない。
我々は彼女を追うことしかできない、と同時に「私も確かにここにいる」という事を
思い出させてくれる映画だった。
塩谷洋介
(シネ・リーブル梅田 営業)
行き場のない感情、どうする事も出来ない現実の中でもがく市子の姿にどうしようもなく感情を揺さぶられました。
こんなにも胸が苦しくなった映画は他にありません!
今もどこかで生きているであろう市子の事をいつまでも忘れる事は出来ないでしょう。
多田祥太郎
(シネ・リーブル神戸 支配人)
俳優・杉咲花という存在を手がかりに、タイトル『市子』の意味を考えながら、
じっくりと観て欲しい。彼女は一体何者なんでしょうか。
稲垣明子
(伏見ミリオン座 支配人)