星と月は天の穴

2025年12月19日(金)テアトル新宿ほかにて全国ロードショー

綾野剛
咲耶  岬あかり 吉岡睦雄 MINAMO 原一男 / 柄本佑 / 宮下順子  田中麗奈
 
脚本・監督 荒井晴彦
原作 吉行淳之介「星と月は天の穴」(講談社文芸文庫)


エグゼクティブプロデューサー:小西啓介 プロデューサー:清水真由美 田辺隆史 ラインプロデューサー:金森 保 助監督:竹田正明
撮影:川上皓市 新家子美穂 照明:川井 稔 録音:深田 晃 美術:原田恭明 装飾:寺尾 淳 編集:洲﨑千恵子
衣裳デザイン:小笠原吉恵 ヘアメイク:永江三千子 インティマシーコーディネーター:西山ももこ 制作担当:刈屋真 キャスティングプロデューサー:杉野 剛
音楽:下田逸郎 主題歌:松井 文 写真:野村佐紀子 松山仁 アソシエイトプロデューサー:諸田創 
製作・配給:ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション:キリシマ一九四五 制作協力:メディアミックス・ジャパン ©2025「星と月は天の穴」製作委員会


NEWS

NEW! 荒井晴彦監督特集上映オールナイト トークイベントオフィシャルレポート

2025/12/08 13:10 up!

ベッドシーンはアクションシーン!
5歳の時から知る柄本 佑さんに荒井節も絶好調!

公開を2週間後に控えた12月6日、テアトル新宿で荒井晴彦特集上映オールナイトが行われた。

19年公開の『火口のふたり』23年公開の『花腐し』そして19日から公開となる『星と月は天の穴』の先行上映と、3本の作品を上映。

上映前に行われたトークショーには上映作品全てに出演している柄本 佑さん、MCには吉岡睦雄さんと親しい俳優たちに囲まれ荒井監督もリラックスした笑顔。

まず荒井監督との出会いを聞かれた柄本さんは「おそらく初めての出会いは湯布院映画祭の荒井晴彦脚本特集の時だったと思います」と振り返る。

「荒井さんに初めて会ったのは5歳の時。鮮明に記憶にあるのですが、湯布院映画祭って毎晩パーティーがあるんですね。お客さんも交えて一緒に映画の話をするんです。そのパーティーに親父(柄本明)と一緒に車で向かっているときに、とぼとぼ歩いている荒井さんがいて(笑)あの人大丈夫かな、って遠くから見ていました。それがまさかこんなに(作品で)お尻を見せることになるとは思っておりませんでした(笑)」と笑いを誘う。

吉岡さんから「柄本さんはどんな俳優ですか?」と聞かれると荒井監督は「天才」と一言。そして『火口のふたり』は、柄本さんの妻・安藤サクラさんがキャスティング候補に上がっていたという裏話を聞かせてくれた。「でも撮影が延びてしまって、その間に子どもができて、朝ドラも決まってしまったから・・・(笑)」と独特の荒井節に柄本さんもタジタジ。

 

「荒井さんが僕が出てる舞台を見にきてくださったんです。『アライさん来てるよ、アライハルヒコさん』って言われて、えー!荒井さん見に来てくれたの!?と行ったら開口一番『お前、嫁の尻拭えよ』『火口だよ、やれよ』って(笑)」(柄本さん)と楽屋に押しかけられたエピソードを明かしてくれた。荒井脚本作品にも参加したことがなかった柄本さんは、そこから荒井組に参加、以降荒井監督作品には欠かせない俳優となっている。


荒井脚本の魅力について柄本さんは「ご本人を前にしてちょっと恥ずかしいし失礼かなとも思うんですけど、“可愛い”と思うんですよ。真ん中がすごくまっすぐなイメージがあります」と語る。

また、荒井監督は「吉岡はどうなんだよ」と振ると、台本を持ってきていた吉岡さんは『花腐し』の食事シーンの一節を読み上げ「食事シーンが事細かに書かれているじゃないですか。ベッドシーンでも体位まで書かれている。ほかの作品だと抱き合っているとか一言で書かれていることが多いじゃないですか。それであとは現場でやってみようということが多いと思うんですけど」と聞くと荒井監督は「どういうもの食べているかっていうのはキャラクターにとって重要じゃない?セックスもどういうふうにしているか、キャラクターにとって重要だから書いてるんだよね」と語ると、客席からも深い感嘆が聞こえた。

またベッドシーンについて聞かれた柄本さんは「もちろん触れ合うことだったりするから相手の女優さんに対して気を遣うということはあるけど、アクションシーンという捉え方ですかね。『火口〜』は特にアクションを作っていく感じでした」と振り返ると、荒井監督は「この人の親父は、俺が初めて監督やった『身も心も』でかなりハードなベッドシーンでカット、オッケーと言ったら直後にサンダルを引っ掛けて、『どこ行くの?』と聞いたら『ちょっと子どもたち迎えに行ってきます』と。パッと切り替えがすごいです」と俳優の力について振り返った。

 柄本さんは俳優としてももちろんのこと、ピンク映画、ロマンポルノまで幅広い映画知識の広さは映画ファンからも信頼を得ているが、荒井脚本のおすすめ作品として『ダブルベッド』(83)と『ベッド・イン』(86)を挙げた。それを聞いた荒井監督は「『ベッド・イン』は初めて字幕を入れた。今度(『星と月は天の穴』)もなんか字幕ばっかりだね」と意外なつながりを発見していた。

3作品に出演した柄本さんは「この映画に関しては、荒井さんの大胆さを感じました。どんどん大胆になっていっているなと感じます」と指摘すると、吉岡さんは「『花腐し』の撮影が終わったあとに、荒井さんがみんなへの挨拶で『また最高傑作を作ってしまいました』とおっしゃったんです。かっこいいと思って。で、実際見たら本当に最高傑作だったんです。そして『星と月は天の穴』を見て、荒井さんまた更新してしまった!と思いました」と語り、「荒井さん、今後他にまた撮りたい作品はあるんですか?」と尋ねられると「あるよ、あるけどね、寿命が・・・」と照れ笑いの荒井監督。
吉岡さんに「急いで撮らなきゃいけませんね」と言われると「ちょっとお金持ってきて!」と最後まで荒井節の効いたトークで締め括った。

NEW! 日本映画界を代表する脚本家・荒井晴彦と時代の歩み

2025/12/05 17:00 up!

『赫い髪の女』『Wの悲劇』『ヴァイブレータ』『大鹿村騒動記』『共喰い』・・・

映画とともに歩み続けた脚本家人生、そして監督としてついに念願の企画を映画化。

 

手がけてきた作品名だけで日本映画史を辿るようなラインナップだ。

「愛と性」に正面から向き合い、人間の本質に迫るような鋭い視点で描き出す。弱さやどうしようもなさ、そして強さを秘めた“人間”の可能性を愛してやまない、そんな豊かさに満ちた作品が溢れている。

 

荒井晴彦、1947年生まれの78歳。足立正生の鉛筆削り、ピンク映画の助監督、田中陽造の清書係を経て、1977年『新宿乱れ街 いくまで待って』で脚本家デビュー。以来脚本家として、そして1997年『身も心も』からは監督としても映画界で半世紀に渡り活躍。そのフィルモグラフィーは日本映画史と重なるだけでなく、その時代の空気感、そこに生きる人間をスクリーンに封じ込めたような生々しさがある。同時に、それを演じてきた俳優たちをも1つ上のステージへと押し上げる、そんな作品群が並んでいる。

 

<70年代:実験精神に溢れたロマンポルノ時代>

「10分に1回の濡れ場」「上映時間は70分程度」「本番なし」の条件のもと、実験精神に溢れた作品を生み出し続けた日活ロマンポルノ。

荒井は、神代辰巳、藤田敏八、根岸吉太郎ら、日本映画界の名監督たちと脚本家としてともに駆け抜けた。特に『赫い髪の女』(神代辰巳監督/79)は荒井の初期の代表作として、またロマンポルノを代表する1作として、そして主演した宮下順子の出世作としても愛され続ける作品。中上健次の「赫髪」を原作に、ダンプカーの運転手の主人公と、道で拾った赫い髪の女との濃密でただれた愛欲のうねりを描く。時を経て作品は海を渡り、現在海外からも高い評価を得ている。

 

<80年代:メディアミックス、角川映画の時代>

メディアミックスの時代が到来。その旗手が角川映画だ。

アイドル映画を中心にプログラム・ピクチャーが量産された時代。薬師丸ひろ子、原田知世らがスターとして数々の作品の主演を飾る中登場したのが『Wの悲劇』(澤井信一郎監督/薬師丸ひろ子主演/1984年)。荒井の提案で原作から設定を変更。女優を目指す劇団の研究生がある事件に巻き込まれながらのし上がっていくストーリーの中で、主人公と演じる役、二人の女性が重なる二重構造となった。アイドルだった薬師丸ひろ子を俳優として映画同様大きく飛躍させた作品のひとつであり、「顔ぶたないで、わたし女優なんだから」など、印象的なセリフが今も多くの人の心を掴んで離さない。

 

<00年代:時代の空気が変わり、映画も変わっていく>

バブル崩壊後経済的な低迷も続き、社会的にも閉鎖的な空気が漂い始めた時代。

『ヴァイブレータ』(廣木隆一監督/2003年)では、アルコール依存の女性ルポライターと長距離トラック運転手のゆきずりの愛を描いた。トラウマを抱え、うまく人間関係を構築できない主人公。そこには現代を生きる人間の姿が凝縮されており、映画のルックも殺伐とした空気が漂う。それでも互いの体が、存在が、温度が心を癒すというストーリーは時代の“気分”を象徴していた。主演は寺島しのぶ、共演に大森南朋。寺島にとっては初の主演作にして、日本映画界に欠かせない女優として一気に名を上げた1作だと言えるだろう。

 

<10年代:映画の環境が大きく変化した時代>

映画館は急速にデジタル化、35mmフィルムからDCPへと変わっていった。

さらにはスマホが急速に普及したことで、誰もが“撮影”できるようになった。ドローンが登場したのもこの頃で、デジタル撮影が主流化、制作現場、映画館ともに大きな変化があった時代だ。荒井は原田芳雄の遺作ともなった『大鹿村騒動記』(2011年/阪本順治監督)で笑いあり、涙ありのハートフルな人間ドラマを描いてみせる。300年続く大鹿歌舞伎の伝統を守る美しい景観の村で起こる騒動。そこには温かい人間の“手触り”がある。

一方で、2年後『共喰い』(2013年/青山真治監督)を発表。血、因縁、そして時代の終わり。昭和63年の山口県下関を舞台にしたこの映画は、単に昭和時代の終わりを描くだけでなく、男性優位の社会構造の中で女性がさまざまな痛みを経験する一方、男性が快楽や利益を得ていた時代の終わりを示唆するものでもあり、2025年現在、さらにそうした価値観のアップデートが進む現代に繋がる。この作品で主演の菅田将暉は映画界で一気に花開いていく。

 

<2025年:昭和レトロの世界観。クラシカルな作品を新しく見せる「星と月は天の穴」>

時代時代の空気とそこに生きる人間の姿を描いてきた荒井晴彦が、脚本のみならず監督として手がける最新作は、自身が18歳の時に出会い「映画の仕事を始めてからは、いつかやりたいと思っていた」吉行淳之介の「星と月は天の穴」。50年来の念願の企画だ。

 

いわく、「彼女もいないし、女の子の手を握ったのは高校の文化祭のオクラホマミキサーの時だけだった。それもそっと」。いわば、純朴な男子だった 1966 年当時の荒井青年に、『群像』新年号に掲載された吉行淳之介の小説「星と月は天の穴」は、鮮烈すぎるほどの衝撃をもたらした。「まだ想像でしか“女性というもの”を知らなかった当時の自分は、想像で欲情するこの描写に、性には“想像”が必要なんだ、味付けみたいなものが必要なんだ、と分かったような気がしたんです。吉行さんの小説は、実は女性を描いているようで女性に対する自分を、男の悲しさや滑稽さ、女性との距離感を描いているんですよね」と、吉行の小説に魅せられた理由を明かす。

 

普段脚本家として原作を脚色する際は「脚色は原作に対するクリティーク(批評)だ」という、田村孟(「白昼の通り魔」「新宿泥棒日記」「少年」などを手掛けた脚本家)の言葉をモットーにして、原作を批評するように欠点を探し、描かれてないことを足していくという荒井だが、今回はほぼ忠実に設定やセリフを脚本に落とし込んでいる。それも原作を愛するがゆえ。

 

「妻に裏切られ、愛とか恋とかいう情感を持ち込むのを拒否し、女を“道具”として扱おうと思っている男が“道具”に敗けていく小説」と荒井は語るが、急速に価値観がアップデートされていく現代でこそ、生まれるべくして生まれた映画だと言えるだろう。

名古屋での舞台挨拶付き先行上映会 開催決定!

2025/12/02 18:00 up!

本作の舞台挨拶付きの先行上映を12月11日(木)に開催することが決定いたしました。

荒井晴彦監督とヒロインの咲耶さんが名古屋に伺います!

この貴重な機会に、一足先に本作をご覧くださいませ!

 

■開催劇場

伏見ミリオン座(名古屋市中区錦二丁目15-5)

 

■開催日時

12月11日(木)

19:00の回 上映前舞台挨拶

 

■登壇者(予定)

咲耶、荒井晴彦監督

※敬称略

※登壇者は予告なく変更・追加となる場合がございます。

 

■チケット料金

通常料金/全席指定(各種割引使用可)

※ムビチケ使用可、各種ご招待券、無料券は使用不可。

 

■チケット販売

オンラインチケット予約、および劇場窓口にて販売いたします。

※全席指定

※立見券の販売はございません。

 

【オンラインチケット予約販売】

https://www.starcat-ticket.com/fm/theater/million/schedule

伏見ミリオン座 劇場WEBサイトにて

12月4日(木)18:00~

※チケット販売当日はアクセスが集中し、つながりにくい場合がございます。

 

【劇場窓口販売】

12月9日(火)劇場オープン時より

※インターネット販売で完売になった場合は、窓口販売・引換はございませんのでご注意ください。

※混雑状況等により販売開始時刻は前後する場合がございます。

※窓口の営業時間は開館時刻から最終回上映開始時刻までとなります。

 

 

【注意事項】

※内容はすべて予定です。登壇者及び内容は、予告なしに変更になる場合がございます。

※悪天候及び公共交通機関の運行状況により、やむを得ず本イベントを中止させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

※特別興行の為、各種招待券は、ご使用いただけません。

※全席指定・定員入替制です。

※転売・転用を目的としたご購入は、固くお断り致します。

※いかなる事情が生じましても、ご購入・お引換後の鑑賞券の変更や払い戻しは出来ません。

※いかなる場合においてもイベント中の途中入場はお断りさせて頂きますので、ご了承ください。

※場内でのカメラ(携帯電話を含む)・ビデオによる撮影・録画・録音等は、固くお断り致します。保安上、入場時に手荷物検査を行う場合がございますこと、予めご了承ください。

※車イスでのご鑑賞をご希望されるお客様は座席指定券の購入後、劇場までご連絡ください。
車いすスペースには限りがありますので、ご利用人数によっては所定のスペース以外でご鑑賞いただく場合がございます。
また、イベントの内容やマスコミ取材により、所定のスペースからご移動いただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

※当日、マスコミ・メディアの撮影が入る場合がございます。その際、お客様が映像等に映り込む可能性がございますこと、予めご了承ください。

情熱と信頼関係で結ばれた“荒井組”撮影現メイキング写真解禁

2025/12/02 15:00 up!

昭和40年代をスクリーンに焼き付ける!

令和の時代に、こだわりを貫き生まれた圧倒的なリアリティ

 

吉行淳之介の原作小説は1966年に上梓されている。

当時10代だった荒井監督は矢添の心情と“男の性(さが)”にシンパシーを抱き、映画の仕事を始めて以来「いつか映画化したい」と思い続けてきたという。

本作のプロデューサーの1人、清水真由美氏は「監督は『昭和40年代の小説だから古いかな』とおっしゃったんですけど、主人公の男は愛を拗らせ、逆にヒロインはそんな男にヅケヅケと踏み込んでいく。むしろすごく今っぽいと思いました」と原作の印象を語っている。

 

荒井監督は当初、時代設定を現代に移して書いてみたそうだが、原作当時の価値観やシチュエーション、セリフも「今」とそぐわず、物語そのものが成立しなくなると判断。

時代を、(原作が書かれた)1966年に戻そうとしたが、『星と月は天の穴』というタイトルにオチを付けたかったこともあり、アポロ11号が月面着陸した1969年に設定、他は原作に忠実に描かれている。

 

本作は、その1969年という時代の空気や質感をスクリーンに転写したいという監督の意図から全編モノクロで撮影。濃淡と陰影によって組成された画面は、単にノスタルジックなだけでなく、活字から文脈を読み取るごとく余白の美も映し出している。時折現れるパートカラーの赤は、吉行淳之介原作の映画『砂の上の植物群』へのオマージュ的な意図も含まれているのだという。

 

矢添の愛車BMW2002シリーズは吉行が実際に乗っていた車種である。車のみならず信号機なども昭和年代のものが稼働している地域まで素材を撮りに行くなど、ディテールへのこだわりは徹底している。

 

綾野が着用している衣装も、吉行が当時着用していたジャケットに近い生地で仕立て、当時のデザインを再現。部屋のレイアウトも69年ごろ吉行が暮らしていた住居の間取りを参考に家具を配置するなど時代性が意識されている。

 

 

 

しかし一番難航したのは、矢添が住んでいる部屋のロケーションだったという。矢添の部屋の書斎の窓からブランコが設置された小さな公園が見える。ところがこの眺めを抱いた建物がなかなか見つからない。昭和の雰囲気があり、座ったまま窓から公園が見える部屋を探しても、公園には現代的な遊具が置かれているところが多く、荒井監督はマンションと公園をそれぞれ撮り分けることも考えたという。しかし助監督ら荒井組のスタッフが執念で遂に理想の部屋を発見、台本に忠実なシチュエーションを実現させた。

 

そんな情熱に溢れた撮影現場。矢添を演じた主演の綾野剛は『花腐し』につづき2度目とあって、荒井監督との信頼関係も強固に。また、オーディションで“発見”された紀子役の咲耶も笑顔が弾けており、“荒井組”のチームワークの良さ、映画への真剣なこだわりが伝わってくる写真の数々となっている。

 

アポロ11号による人類月面初着陸のほか、東大・安田講堂の攻防戦で学生運動がピークを迎え、「ウッドストック・フェスティバル」といった国内外で大きなトピックが続いた1969年という激動期を背景に映し出されるのは、⼀⼈の男の私的な物語。この〝いつの時代も愛をこじらせる〟男の本質を描いた滋味深き⽇本映画に温故知新を感じることだろう。

 

クラシカルな世界に新しさも垣間見える、荒井晴彦の脚本から導き出された俳優 綾野 剛の真骨頂、映画界に一石を投じる<R18+>の異色作『星と月は天の穴』は12月19日(金)より全国ロードショー。