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NEW! 1960年代の男女の濃密な空気を閉じ込めた色気溢れるアザービジュアル&新場面写真解禁
写真家・野村佐紀子が撮影したアザービジュアル&新場面写真一挙解禁!

この度、本作のアザービジュアルと新場面写真が一挙解禁。
アザービジュアルは、ブランコを漕ぐ紀子(咲耶)と、それを自宅マンションから見下ろす矢添(綾野)の姿が空気感とともに写し出される。
撮影したのは、写真家の野村佐紀子。荒井監督とのタッグは『身も心も』(97)、『火口のふたり』(19)、『花腐し』(23)に続き4作目となる。
彼女が撮る写真は、エロスとタナトスに満ちた世界観で既に国内外で高い評価を得ているが、今回のアザービジュアルではじっと公園を見下ろす矢添に焦点が当てられ、開放的な空間でありながらどこか閉塞的で淫靡な二人の関係を匂わせる濃密な空気を捉えている。
「風、空気、ブランコの音が聞こえてきそう。」と荒井監督も大絶賛の写真となった。
合わせて場面写真も解禁。こちらも野村佐紀子の撮影によるもの。女性を愛することを恐れながらも求めてしまう——布団の上に座り女の影に照らされる矢添、奇妙な関係性を映し出す矢添と紀子の二人、そして、公園で一人ブランコに乗る娼婦・千枝子…矢添のこじらせた繊細な心情とそれぞれ掴み切れない女性たちの姿を写した。
また、クラシカルな郵便ポストと紀子のファッションから、舞台となる1969年当時の風俗を思わせる1枚も。さらには、憂いの表情に煙草を燻らせる矢添のカットは、同じ作家という職業も相まって、“モテ男”の証言があるほど色男だったという原作者の吉行淳之介をどこか連想させ、綾野もこれまでに見せたことがない“男の色気”を醸し出す。
時代の空気や質感をスクリーンに転写したいという荒井監督の意図から全編モノクロで撮影されている本編同様、モノクロの世界を映し出す野村佐紀子の写真は、本作の魅力を際立たせる。そして、1969年という日本の激動期を背景に、一人の男の私的な物語を映し出す温故知新を感じるこの滋味深き日本映画、クラシカルな世界に新しさが見える<R18>の異色作「星と月は天の穴」は、2025年、映画ファン必見の一作となっている。
野村佐紀子 プロフィール
1967年山口県下関生まれ。
1990年九州産業大学芸術学部写真学科卒業。1993年より国内外写真展、写真集多数。
モノクロームの詩的で濃密な男性ヌード写真で注目を集めている。
ヴェールに包まれた女優、新星・咲耶 オーディションで大役を掴んだヒロインの意外な素顔、場面写真解禁
オーディションで全員が納得したヒロイン・紀子役、咲耶は吹越 満、広田レオナの一人娘。
「あなたは今までどこにいたの?どうして現れなかったの?」と荒井監督に言わしめた咲耶の、ヴェールに包まれた素顔とは?
主人公・矢添(綾野 剛)との運命的な出会いから、女性としての欲望に目覚め、開花していくヒロイン・紀子。次第に矢添を凌駕していき、彼の日常を大きく変えていくこの役は選考が難航した。本作で描かれる1969年という時代設定に説得力を持たせられる昭和の雰囲気、そして大胆なラブシーンに対する覚悟、存在感がなくては成立しない役柄だったからだ。
オーディションを重ね、人選にこだわり、クランクインが差し迫る中でオーディションにやってきたのが咲耶だった。
「荒井さんは適役の人が現れた瞬間に直感的に決めている」と竹田正明助監督が語るように、この時も、荒井、そして制作陣が待ちわびていた“紀子”が現れた瞬間だった。オーディションでは、咲耶は全ての台詞を憶えていて、どの台詞をどう言うかプランニングして来ていたため、台本をただ読んで欲しいというオーディションに戸惑っている様子だったという。咲耶がどれほどこのオーディションの為に準備してきたかを感じることができたと制作陣は語る。
一方、咲耶はもともと、「純文学の登場人物になってみたい」「オールヌードありの作品に出てみたい」という強い願望があったという。今の時代、そういった作品を制作されること自体が稀なため、「こんな理想的な形で実現するなんて」と彼女自身並々ならぬ思いでオーディションに挑み、見事に役を掴み取ったのだ。60年代の映画や映像を観て、女性たちの言葉遣い、喋り方を研究し、一番参考にしたのは『卍』(64年/増村保造監督)の若尾文子だと明かす。
咲耶は2000年生まれ。父は吹越満、母は広田レオナといういわゆる芸能一家に生まれた。17歳の時、母の広田が監督した『お江戸のキャンディー2 ロワゾー・ドゥ・パラディ(天国の鳥)篇』でスクリーンデビューを果たしているが、彼女自身が本格的に俳優を志したのは「ここ3年くらいのこと」なのだという。
高校卒業後、「無職・フリーター」(本人談)の時期を経て、ディープテクノのDJをしていたこともある。
二人ともに個性豊かで日本映画界にも大きな足跡を残してきた父と母からは役者になることを反対され「あなたは役者ではなく作家になりなさい」と言われて育った彼女。中高生の時には書いた個性的な作文が教師の間で注目を浴び<文豪>というあだ名をつけられていたことも。さらには母の広田にも面白がられ、プロフィールを作るときに「特技:文豪」と書かれたと笑う。
耽美を好み、純文学を愛し、揺るぎない自分の価値観を持つ唯一無二の新星が、1969年をモノクロで映し出すスクリーンで、美しくも妖しい輝きを放っている。
本作の撮影が終わった後、監督の荒井に「あなたは今までどこにいたの? どうして今まで現れなかったの?」と言わしめた咲耶。
完成した作品を観て、「初号試写で初めて大きなスクリーンで見た時、自分のフルヌードがスクリーンに映っているのに恥ずかしくなかった。そもそもカメラの前で脱ぐこと自体を恥ずかしいと思ってはいませんが、それを自分が客観的に見るとなれば、やっぱりちょっと恥ずかしさがあるのかなと思ったけど、全然そうじゃなかった。モノクロの画面で、現在とかけ離れた時代の世界を描いていて、しかも川上(皓市/撮影監督)さんが撮る画がものすごく綺麗で、荒井さんの書く脚本はとても文学的で。そういう全ての要素が合わさって、美しく撮っていただけたことが、すごく嬉しかったです。」と語った。
荒井晴彦の脚本から導き出された俳優 綾野 剛の真骨頂、その隣で堂々と輝く新星 咲耶。日本映画界に一石を投じる<R18+>の異色作『星と月は天の穴』は、12月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー。
公式サイトでは、テアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国の上映劇場情報の掲載がスタート、10月17日(金)からは、綾野 剛演じる“愛をこじらせた小説家・矢添”のキャラクター写真のムビチケカードが発売される。








