寺島さん、豊川さん、広末さん三人の表情の雄弁さ。
最高の配役だと思います。
井上荒野(作家)
何が悲しいかと言うと、こんな素晴らしい映画を寂聴先生が見られないことが残念でたまりません。
一緒に観て、感想を聞きたかったです。
きっと喜んでいたと思います。
瀬尾まなほ(瀬戸内寂聴 秘書)
うまく生きることだけに執心して、
自分の本当の心に蓋をして生きていないだろうか。
突きつけられた大人が見るべき一本。
有働由美子
世間の物差しの外にいる静かに激しき者たち。
薄汚れた業や歪な関係の底を流れる純度の高い想い。
生きながら死んでいく者。死にながら生きる者。
愚かで美しき者たち。
津田健次郎(声優)
男はいつも女の愛にみあわない。
ふたりの女の覚悟の重さに、男の重さは釣り合うのか?
これは男に甘い映画ではない。
上野千鶴子(社会学者・東京大学名誉教授)
愛人か、男か、それとも妻か――結局鬼とは誰なのか。
三者三様の「共犯者」のまなざしと声が、
刻印を押されたかのごとく脳裏から離れない。
怖くて、切ない「愛の地獄めぐり」を追体験した。
中瀬ゆかり(編集者・コメンテーター)
たとえ周りに理解されない恋愛だとしても、筋の通った愛を貫き、正直に生きる女性の美しさとたくましさ。どこかにあるようで、この物語はきっとどこにもない。
終始ハラハラしながら…そんな三人の情事を覗き見した気がしました。
堀田 茜(モデル・女優)
この場面で、この人はこんな表情で、
こんなふうに声を発していたのだなあ――。
原作の解像度をぐぐっとあげる俳優陣の演技が素晴らしい。
瀧井朝世(ライター)
不倫を肯定する映画ではない。
寂光と白木が堂々と関係を続ける中で、寂光と白木の妻・笙子がお互いに共感し不思議な絆で結ばれ、道徳観が瓦解しそうな展開となる。
静かなる衝撃だった。
笠井信輔(フリーアナウンサー)
※敬称略/順不同