冒頭のシーンで一気に吸い込まれ、あっという間の時間でした。
大人の恋を背景に主人公に乗り移って倉本聰さんの世界を表現。
映像も含む芸術作品は完成ではなく作者が納得いくものであるべき。
本物よりも美しい偽物があっても良い。それは恋も…。
「美しいものはただ記憶として心の奥に刻まれていればいい」。
この台詞がすべてを物語っていて、芸術も恋も他人の評価ではなく人々の心の奥に残るものである事を訴えたい。
そんな心の叫びを若松組の皆さんが一丸となって形にされ、
数々の記憶に残る美しさを表現されてきた倉本聰さんの作品の集大成を感じた映画です。
一枚の絵の秘密が美術界への警告と一途の人間愛を生み、壮大なドラマになる。倉本聰渾身の脚本。
監督は『Fukushima50』で原発事故の再現性の高さで問題提起した若松節朗。
絵の価値はどこにあるのか。師、画廊、百貨店、評論家、マスメディアによって大方の価格は決まる。
株や不動産と共に、絵もまた投資の対象である。
価格は本当に画家の力なのか、本木雅弘とベテラン俳優人がその演技力で、芸術のみならず、
全ての才能に対する大きな警鐘を打ち鳴らす。
そして倉本聰が描く至高の愛とは…
「北の国から」を見てきた者としては衝撃的なストーリーでした。
全く比べることではありませんが五郎さんとまた違った男の生き様を貫く人生を見ました。
僕自身、人生の教科書で「北の国から」がありました。それに加えて『海の沈黙』も参考に生きていきたいと思います。
ただただ重厚過ぎる人間ドラマ!
豪華な役者陣のそうそうたる演技に、終始ドキドキが止まらず一気に観入ってしまいました。
倉本聰先生のメッセージ、思う存分考えさせられる映画でした。
「美とは何か?」 僕の美。ブレない様にしていきたいと思いました。
今を生き抜くメッセージがここにあります!
全てが熟成され尽くした、色気をまとった、すごい映画です。
(お笑い芸人)
倉本聰先生の作品には、不器用だけれど気骨があり、不屈で胆力のある人が登場する。
その不器用で魅力的な人物を中心に湧き起こる人間模様に、痛みを感じたり、共感したり、笑わされたりしながら、どれだけ心を動かされてきただろうか。
今回の主人公は、世間の常識や評価をものともせず、ただひたむきに「美」を追求し続けた孤高の画家だ。
時代に流され、本来どうあるべきか見失いがちな今、
この作品を観て、失ってはいけないものについて深く考えさせられた。
孤高という存在はどこから生まれるのだろうか。
孤高の画家と、画壇に認められた画家。
画壇という狭い世界からはじかれても尚、孤高は己を貫き、世界から認められた者も、
かつての天才を認めざるをえない。天才達の孤独、葛藤を凡人は理解することはできない。
それでも「美しいということ、それは絶対だ」(中井貴一)
淡々とながれる映像、美しい光、丁寧な時間が流れる中 静かに心を揺さぶられる…
久々に映画というものを観ました。
表現という魔物に取り憑かれると、 人の一生など易々とのみ込まれてしまう。
俳優陣の抑制された演技と美しい映像に、 心が絡め取られてゆくのを感じました。
以前徹子の部屋で倉本聰さんがゲストの時、徹子さんが富良野の夜は真っ暗ね、 アフリカの夜より真っっ暗!と仰った事がありました。 あまりにも真っ暗!と言う徹子さんにそれまでポツポツと静かにお話されていた倉本さんが、 そんな事はない、とピシッと一言。 ハラハラしながらも面白く私の中の神回でした。
『海の沈黙』を観てその時の倉本さんを思い出しました。
静かな情景の中、度々弾け飛ぶ情熱が倉本さんなのだと思いました。
御年89歳、この情熱はどこから?いつまで?改めて徹子の部屋でお話をお聞きしたいです!
(シンガーソングライター)
登場する人間たちの台詞一つ一つの中に秘沈された想い、
その想いに思考を巡らせながら物語が進んでいく。
そして、津山竜次の言葉数は少ないが、美を追求し純粋で背を向けない生き方。
沈黙を身に纏った様な人間が美へと向かおうとした時、沈黙を破り音を立てて激しくキャンパスへ表現するその生き様。
この映画は自身が今まで生きてきた過去の価値観や、これから先の人生の価値観さえも津山竜次に塗り潰された様な感覚に陥る。
自分の価値観に都合が悪く且つ美しい。目を背けられない映画だ!
(お笑い芸人)
凛とした映画作品!嫋やかな恋の記憶は前奏なのか、富貴な牡丹は伝説として!
そして蕾のままのアザミに夢は託され?三人の女性は先生だから描ける至高の恋愛?
うねりも捻りも原作脚本はのりのりです。
僕は「北の国から」が大好きなので、倉本先生の作品ということですごくワクワクして見させていただきました。
人間の奥にある本当の気持ちや愛や欲のようなものを素晴らしいキャストが演じて伝えていたと思います。
金稼ぐだけが仕事じゃねぇ!という「北の国から」のセリフがありますが、それに通ずる本物の美を見れました。
(お笑い芸人)
倉本聰先生、新作『海の沈黙』を観させていただきました。
物語はもちろん、ロケ地である北海道、役者の皆さんの表情全てが美しく
「本当の美しさ」とはなにかを考えさせられる作品です。
特に、主演・本木雅弘さんの作品と向き合う表情が印象的で、
一つのものに向き合う姿は、自分の芸人人生にも重なるものがありました。
私は、倉本先生代表作「北の国から」の影響で北海道によく行っていたのですが
作品を見終わった今、北海道の海を見に行きたくてたまりません...!
皆さまもぜひ、ご覧下さい。
海の沈黙あるあるはやく言いたい♪モックンが激痩せして退廃的で美しすぎてうっとりしてしまいがち♪倉本聰先生!
この美しく儚いキャラクターがこれで終わりなのはもったいない!これでシリーズ始めてほしいくらいです!
昭和時代からずっとカッコよかったモッくんがここに来てまだカッコよさの伸びしろがあるとは…
ずっと映像が絵画のように美しいからこのまま終わらないで…
モッくんを、キョンキョンを、中井貴一さんをずっと映してて!と思ってしまいがち♪
RGのバカなコメントすいません…でも本ッッ当にモッくんがカッコイイから!見て!
(お笑い芸人)