INTRODUCTION
JKF暗殺事件を新たな視点から描き出した実録ドラマ。1963年11月22日、遊説のためテキサス州ダラスを訪れたアメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディは、パレードの最中に何者かに狙撃され、凶弾に倒れる。その様子を偶然カメラに収めていた8ミリフィルム愛好家のエイブラハム・ザプルーダーや、ケネディ大統領が搬送されたパークランド病院の担当医、シークレットサービス、FBI捜査官、そして容疑者とされたリー・H・オズワルドの家族ら、事件によって大きく運命を変えた人々の4日間を、綿密な取材に基づき描いた。ジャーナリストとして長年活動してきたピーター・ランデズマンの初監督作。

STORY
テキサス州ダラス。小雨模様にもかかわらず、街は市民の熱気に包まれていた。アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディが、ジャクリーン夫人とジョンソン副大統領とともにやって来るのだ。ダウンタウンのエルム通りのビルに生地店を構える8ミリカメラ愛好家のエイブラハム・ザプルーダー(ポール・ジアマッティ)は、パレードを一目見ようとする観衆で埋め尽くされたディーリー・プラザに立ち、大統領夫妻を乗せたリンカーン・コンティネンタルが通る瞬間を最新の8ミリカメラで撮影しようとしていた。そして午後12時38分、車が視界に入って来た時、3発の銃弾が鳴り響く。突然の惨事に人々の悲鳴が飛び交い、辺り一帯はパニックに陥った。その直後、市内のパークランド・メモリアル病院に頭部を撃たれたケネディ大統領が、フォレスト・ソレルズ(ビリー・ボブ・ソーントン)率いるシークレットサービスやジャクリーン夫人に付き添われて運び込まれる。激しい混乱の中、新人研修医のチャールズ・“ジム”・キャリコ(ザック・エフロン)、チーフ研修医のマルコム・ペリー(コリー・ハンクス)、ベテラン看護師のドリス・ネルソン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)らが懸命に救命処置を行ったが…
この事件は多くの人間の運命を変えた。瞬時に国を委ねられたジョンソン副大統領。容疑者逮捕のニュースを受け、自分が別件でマークしていた男だと気づいたFBI捜査官。一夜にして普通の暮らしを失ったオズワルド容疑者の家族……。そして2日後。ようやく平静を取り戻した病院に、今度は容疑者リー・H・オズワルドが瀕死の状態で運び込まれる——。
半世紀が過ぎた今もなお、人々の関心を惹き付けてやまない20世紀最大の暗殺事件。その場に居合わせた者たちは、かつて経験したことのない非常事態で何を思い、何を行ったのか?