Introduction

自分の夢と仲良くしよう。

夢がなければ、思いがなければ、わたしたちは生きていけない 『眠る男』から実に9年-。名匠小栗康平監督待望の新作『埋もれ木』で小栗監督がとらえようとしたのは、夢、記憶、過去、未来が交じり合った心の中。映像の持つ力によって、硬直しているように見える目の前の現実を、変わることの出来る「やわらかなもの」として見つめ直し、夢、思い、といった心の力をもっと信じようという希望のメッセージに溢れた作品となっている。 “古代の埋もれ木の森”、それは過去と現実と未来、そして夢を結ぶファンタジー 舞台は山に近い小さな町。高校生のまちは、友だちと短い物語をつくり、それをリレーして遊ぶことを思いつく。紡がれる少女たちの物語は未来へと向かう夢。一方、町に暮らす大人たちにも過去の歩みという現実の物語がある。やがて、地中から姿を現した“古代の埋もれ木”が、交わらないはずの二つの物語をつなぎ、ファンタジックな世界が広がっていく…。主人公のまちには、七千人の中からオーディションで選ばれた14歳の夏蓮(かれん)。そして、浅野忠信、田中裕子、岸部一徳、中嶋朋子、松坂慶子などの実力派俳優が脇を固めている。