第37回東京国際映画祭 コンペティション部門にて
東京グランプリ、最優秀男優賞(長塚京三)、最優秀監督賞(吉田大八)の3冠を獲得!
日本文学の巨人・筒井康隆
12年ぶり、待望の映画主演:長塚京三
『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』:吉田大八
円熟したスタッフと俳優たちが紡ぐ、『人生最後の戦い』とは――
渡辺儀助、77歳。
大学教授の職を辞して10年―妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。
料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。
だがそんなある日、パソコンの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。