映画『木の上の軍隊』 映画『木の上の軍隊』

COMMENT

(敬称略/順不同)

この映画のセリフが、幼い頃に聞いた祖母からの言葉を思い出させた。

「海が…真っ黒だった」

同じ言葉だった。

何年経ったとしても忘れちゃいけないことがある。
憎しみや悲しみではなく、未来に繋いでくれたという事実。

多くの犠牲となったあの頃の人達が繋いでくれたから、
ボクらはこうやって生きている。

GACKT [ アーティスト ]

戦争を一括りにして語ることはできない
ひとりひとりに
”それぞれの戦争”が存在するから…
この映画をご覧になって

”あなたにとっての戦争”を見定めてほしい

宮沢和史 [ シンガーソングライター ]

帝國陸軍の鬼上官と地元出身の兵卒は樹上に潜伏している。
敵のゴミをあさり、来るはずのない援軍を待っている。
誇りも希望もすでにない。

樹の下の故郷も人々も、もう元には戻らない。
ただ、夢に見る、失った日々だけが眩しく輝く。
その輝きが、わたし達の心をいつまでもどこまでも、まっすぐ照らす。

誰のその日々も奪わせぬように、誰のその日々をも奪わぬように、
ずっとわたし達を照らしておいておくれ、と観て以来願っている。

こうの史代 [ 漫画家/「この世界の片隅に」 ]

知らなかった人生を知り、彼らに思いを馳せることができた。
そのことに感謝。

忘れられない映画になった。

私たちが知るべき物語はまだまだたくさんあるんだなぁ。
志高い映画ではあるが、困ったことに、
これがかなりなんだかそこはかとなく面白い。
まいりました。
沖縄に行ったら、木の上に二人を探してしまいそうです。

岡田惠和 [ 脚本家/「ちゅらさん」 ]

幼い頃、ガジュマルの木によく登って遊んでいました。
いつも優しくどっしりと立っている
ガジュマルの木のパワーは本当に凄まじく、
その木の上で2年間も戦い続けた2人の男の姿は、
決して他人事とは思えませんでした。
戦争はまだ終わっていない。
わたしたちが平和な世界に帰ることができるのはいつになるのだろう。
そんなことを考えながらこの映画を見終えても、まだ答えは出ず、
一生考え続けるのだろうと思いました。

真実を伝えたこの作品が、
1人でも多くの人に届いてほしいです。

黒島結菜 [ 俳優 ]

「木の上の軍隊」
私たちがもっとも知っておかなくてはならない

“歴史の不条理”を見事に映画化したすばらしい作品です。

主役の2人の絶望的な追い込まれ方は呼吸を忘れる。
現実的な時間を忘れる。
映画を作る仲間で一番“末っ子”の平一紘監督が
世界的に誇れる志の高い作品を世に放ちました。
誇らしいことです!

堤 幸彦 [ 映画監督・演出家 ]

強者に弱者は奪われ、それをより強い者が支配していく。
昔から変わらぬヒエラルキー。
だから人類はルールを作った。
しかし欲は尽きぬ。破られる約束。争いの扉が開く。
樹上での絶望、僅かに生まれる希望、そして確信に変わる絶望。
立場の違う2人。使命感を拠り所に耐えるか、愛する家族を生き甲斐に息をし続けるか。
疑い始める戦争の意義。忠誠の大切さ、虚しさ。

国とは故郷とはなんなのか? 2人の問いに耳を傾けて欲しい。

ガレッジセール ゴリ [ お笑い芸人・映画監督 ]

伊江島の美しさが際立つ映像、戦争のリアルな描写、
時折差し込まれるユーモアが作品に人間味と温かさを与えている

…ぬぬぬ素晴らしい!

監督、そして沖縄のスタッフに拍手!

SABU [ 映画監督 ]

戦争は人間を壊す。
戦争に壊された人間は、人間であることをいかに取り戻すのか。

わずかな可能性を確かめ合う姿に希望と絶望が混ざり合っている。

武田砂鉄 [ ライター ]