COMMENT

髙橋海人 / 水村まなみ 役
入れ替わってから15年。
静かな痛みを、長い間抱えてきたふたり。
未来が見えない怖さと二人で戦いながら、でも同時に、だからこそ日々の痛みも大切に感じられる。
まなみと陸のあいだに流れる、リアルとファンタジーの狭間みたいな時間を、そんなふうに思い描きながら。僕の中にある想像力を総動員して作品に向き合いました。
観てくださる方は、いつの誰に、どんなふうに心を投影するんだろう。みなさんに観ていただけるのが、すごく楽しみです。映画館でご覧いただけると嬉しいです。
ぜひお楽しみください!
PROFILE
1999年4月3日生まれ、神奈川県出身。
2018年、King & PrinceのメンバーとしてCDデビュー。同年のドラマ「部活、好きじゃなきゃダメですか?」で初主演を務める。23年のドラマ「だが、情熱はある」では、第116回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 主演男優賞を受賞。
主な出演作に、映画・ドラマ『ブラック校則』(19)、映画『アキラとあきら』(22)、『Dr.コトー診療所』(22)、ドラマ「姉ちゃんの恋人」(20)、「ドラゴン桜」(21)、「未来への10カウント」(22)、「ボーイフレンド降臨!」(22)、「95」(24)、「わが家は楽し」(25)などがある。ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」が7月よりTBS系にて放送開始。

監督・脚本坂下雄一郎
初めて原作を読んだ時、15年入れ替わったままという設定に、こんなにも様々な解釈が可能で豊かな物語を作れるのか、と発明を発見したかのように驚いたことを覚えています。
そしてこの困難な設定をいかに映像化すればいいのかとても悩みました。
解決してくれたのは芳根さんと髙橋さんでした。
15年入れ替わったままの陸とまなみという人間を、芳根さんは葛藤し、もがき続ける陸というキャラクターを誠実さで、髙橋さんは軽やかさの中に痛みを感じさせる繊細さで演じてくださいました。
間違いなくこの映画の見どころはこのふたりです。ぜひ劇場でご覧ください。
PROFILE
1986年6月10日生まれ、広島県出身。
2012年、監督作品『ビートルズ』が、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012」にて北海道知事賞を受賞する。2013年、オムニバス映画『らくごえいが』の一編『猿後家は つらいよ』を監督。2013年、映画『神奈川芸術大学映像学科研究室』が「SKIPシティ国 際Dシネマ映画祭2013」にて長編部門の審査員特別賞を受賞。また松竹ブロードキャステ ィングのプロジェクトで、 第三弾の作品『東京ウィンドオーケストラ』(2017年)を手掛けている。主な監督作品に 『エキストランド』(17)、『ピンカートンに会いにいく』(18)、『決戦は日曜日』(22) がある。
ORIGINAL

原作:『君の顔では泣けない』(KADOKAWA)
著者:君嶋 彼方
COMMENT
映画が好きです。けれどあくまで自分が楽しむもので、その世界に携わることなんてないと思っていました。
それがなんと、自分の書いた小説が映画化。しかも思い入れの強いデビュー作。嬉しくないわけがありません。
出来上がった作品を観て、喜びは感動に変わりました。監督、スタッフの皆さん、役者の皆さん。全員が原作に対して真摯に向き合って作り上げてくださった映画だと感じました。
映画『君の顔では泣けない』、とても面白いです。原作の一番のファンである自分が言うのだから間違いありません。是非ご覧になってみてください。
PROFILE
1989年生まれ。東京都出身。2021年、『水平線は回転する』で第12回 小説 野性時代 新人賞を受賞。同作を改題した『君の顔では泣けない』でデビュー。他の著書に『夜がうたた寝してる間に』『一番の恋人』(以上KADOKAWA)『春のほとりで』(講談社)などがある。
芳根京子 / 坂平 陸 役
水村まなみとして生きてきた15年。
ある日突然始まった、坂平陸としての人生。
どうやったら自分らしく生きていけるのか。
どうすれば、相手らしく生きることができるのか。
どうやって自分を受け入れていくのか。
どうすれば相手を受け入れられるのか。
入れ替わって15年。
大学、仕事、恋愛、出産。
さまざまな経験を経て、30歳になった二人は、果たして元に戻ることができるのか?
そもそも、戻りたいと思うのか?
もがいて、もがいて、それでも精一杯、生きました。
この物語を、ぜひ映画館で見届けていただけたら嬉しいです。
PROFILE
1997年2月28日生まれ、東京都出身。
2013年、ドラマ「ラスト・シンデレラ」で女優デビュー。2015年には1000人以上のオーディションから選出され、TBS「表参道高校合唱部!」でドラマ初主演を務める。2016年NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」にヒロインの坂東すみれ役で出演。2019年映画「累ーかさねー」、「散り椿」で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な出演作に、映画『記憶屋 あなたを忘れない』(20)、『Arc アーク』(21)、『峠最後のサムライ』(22)、『カラオケ行こ!』(24)、『雪の花 -ともに在りて-』(25)、ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」(25)など。ドラマ「波うららかに、めおと日和」がフジテレビ系にて放送中。6月に舞台「先生の背中 ~ある映画監督の幻影的回想録~」(PARCO劇場)の公演が控える。